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アサヒスーパードライ エクストラコールド アサヒスーパードライ エクストラコールド
アサヒスーパードライ エクストラコールド
その日、ビールの歴史が動いた。
アサヒスーパードライ エクストラコールド

絶え間ない挑戦が不可能を打ち破った、氷点下のビール。

-2℃のビールとして脚光をあびた「アサヒスーパードライ エクストラコールド」。キャンペーンの一環で開店したBARは連日の超満員。当初の予定だった1万人をはるかに超えて、4万人以上を動員した。飲食店へのサーバー導入数は初期目標であった300店舗の約2倍、633店舗を記録。樽生ビール離れが進む20代にふたたび飲食店へ足を運ばせる起爆剤として、業界に大きなインパクトを与えた。
ビールの新しい可能性を切り拓いた同プロジェクトは、井出と北野の2人による「不可能への挑戦」から始まった。

「そんなこと絶対に無理です」。
井出からの電話に出た北野は、思わず心のなかでそうつぶやいたと言う。
井出は、10年来のパートナーである北野に“氷点下のビール”開発を依頼。まだビール業界の中で誰も達成したことがない未知の領域に挑戦したいと伝えたのだ。北野は当時を振り返って「この人は理科ができない人なんだぁって思いました。−2℃というのはビールが凍らないギリギリの温度。どんなメーカーさんでも一度は発想しますが、技術的に不可能だからこそ実現できていないんです。簡単なことじゃない」と語る。
しかし、井出の一言が北野の内なる心に灯をつけた。
アサヒスーパードライ エクストラコールド

北野純一 研究生産本部 容器包装研究所 機器開発部

研究生産本部 容器包装研究所 機器開発部 上席主任研究員。1997年入社。“氷点下のビール”の機材担当として開発に携わる。

「不可能なのは分かっている。でもそれは、今までの常識での話だろう?」
確かにそうかもしれない。一杯だけなら明日にでも出せるが、飲食店に流通させることを考えれば、100杯注いだとしても−2℃で安定的に出せる技術が必要になる。その温度を維持する冷媒の難しさに誰もが答えを見出せていないのだ。というよりも、誰もが諦めてきたと言っていい。氷点下のビールをつくるためには、まったく新しい発想で生み出される冷媒が絶対的に必要になる。
アサヒスーパードライ エクストラコールド

井出 睦 営業統括本部 業務用統括部

営業統括本部 業務用統括部 担当部長。東京理科大学卒。1991年入社。エクストラコールドプロジェクトの企画推進者である。

アサヒスーパードライ エクストラコールド
「重い空気になるな。とにかく、あらゆる冷媒を試してみよう」
ビールは本来、ディスペンサーと呼ばれる機械を通る過程で氷水によって冷やされるものだが、そもそも水は0℃に到達した時点で凍ってしまうためビールを氷点下にすることはできない。加えて−3℃になると今度はビールが凍結してしまうため、温度調節はまさに薄い刃の上をまっすぐに進むような難しさだった。来る日も来る日も、井出と北野は試行錯誤を繰り返した。水の替わりに塩水や砂糖水を使ってみた。安定的に冷やすことには成功したが、熱効率が悪く商品化までにはたどり着かない。焼酎も使ってみた。すると今度は機械そのものを腐蝕させてしまうリスクが見られた。数えきれないほどの冷媒を試すなかで、チーム全体に重い空気が流れはじめた。
アサヒスーパードライ エクストラコールド
「毎日挑戦を続けていれば、いつかこんな高いところまで来たのかと思える日がくる。あきらめないでがんばろう」
井出は開発メンバーを励まし続けた。北野も「立ち上げメンバーの自分が今あきらめたら、すべてが終わってしまう」と気持ちを奮い立たせた。まったく新しい冷媒を探しもとめて、全国各地、世界中へ足を運んだ。それでも、見つからない。出口が見えない状況がさらに2ヵ月続いた。
「これ以上チームの士気を維持するのは難しい」。いよいよ限界を感じはじめていた井出のもとへ、一本のメールが届いた。数日前に、ワラをもつかむ気持ちで最後の海外出張へ旅立っていた北野からだった。
アサヒスーパードライ エクストラコールド
「完璧だ!見つかった!これでいけます!」
メールの文面から、北野が興奮を抑えきれない様子が伝わってきた。まだ開発されたばかりの新しい冷媒に出会ったのだ。温度も、熱伝導率も完璧だという。井出も喜びを抑えきれずに激励のメッセージを送った。プロジェクトにとって大きな、大きな一歩だった。 帰国後、開発は順調に進む。「まさに奇跡でしたね」と当時を振り返る北野。「あとは技術的なパズルを丁寧に組み上げていくだけでした。井出さんの無茶ぶりさえなければね」と苦笑いで語る。

2人は冷媒を見つけたあと、氷点下のビールを社内で2ヵ月間出し続け、モニターしていたが、期待した以上の反応ではなかったのだ。ある日、井出は北野に電話をかける。
「五感で感じるビールにしよう。視覚でも触覚でも“氷点下”を感じることができれば、飲んだ時の感動はもっともっと大きくなる」。

大型で独自の専用凍結タワーを凍らせる。ビールグラスは薄い物を採用する。電光掲示板を作って、視覚的に何℃になっているか見せるようにする。

2人が目指した“氷点下のビール”は、ふと気付くと見るだけでも冷たさを感じるビールへと進化していた。

2人のうちのどちらが欠けたとしてもエクストラコールドが生まれることはなかっただろう。
井出も、北野も、美味しいビールをつくろうと徹底的にこだわった。あきらめずに前に進んだ。気付くと、2人は高い高い山をのぼりきっていた。ビール業界の誰もが望み、誰もが達成できなかった領域に足を踏み入れていたのだ。いつしか、2人は他社メーカーからも背中を追われる立場になっていた。

※所属部署は取材当時のものになります。
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