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この芋焼酎にこめられた思いは、限りなく、深い。

希少紫芋「暁紫(アケムラサキ)」を本格芋焼酎として初商品化※。仕込みから瓶詰めまで、“商品”として誕生させた蔵元の仕事をご紹介します。※当社調べ。原料の一部に使用。
  • さつま司酒造株式会社(※) 代表取締役社長 前田宗一郎
  • さつま司酒造株式会社(※) 製造部 部長 吉村一成
  • さつま司酒造株式会社(※) 製造部 遠山毅
  • ※ 現 ニッカウヰスキー(株)さつま司蒸溜蔵(所属部署は2011年8月現在のものです)
時間をかけて仕込む。そして、香りを逃さない。
まず、「暁紫(アケムラサキ)」原酒の試験製造時のことをお聞かせください。
遠山 最初の試験製造のときは、何とか芋の量を確保しましたが、くず芋と言われるような小さな芋もたくさんありました。そのため仕込み前の「蒸芋」で蒸された芋同士がくっついてしまって、蒸芋機から落ちて来なかったですね。そうなると、上から棒で突くしかない。足場が狭く、熱い蒸気が立ち込める中、開発担当の松木さんと一緒にひたすら芋を突き続けました。
吉村 「暁紫」は、成長したものでも「黄金千貫」とは芋ひとつの重さや形が違いますからね。何しろすべてが初の試みだったので勝手が違うことばかり。
遠山 そして、蒸溜残液の色。まるで赤ワインのように色素が濃くて、至るところに色が付く。今はポンプで処理していますが、試験製造当初は排水溝の出口から何度もバケツで汲んで、備蓄タンクへ持って行きました。蒸溜前の「二次もろみ」も真っ赤になりますから、本格製造している今でも発酵タンクの清掃には気を遣います。
「暁紫(アケムラサキ)」原酒の製造工程でのポイントや注意点は?
遠山 「暁紫」の原酒は、発酵を比較的低温で行います。芋焼酎づくりに一般的な「黄金千貫」よりも低い温度で仕込み始め、もろみを一定の温度以上にはしないように気をつけて見守ります。その分、ゆっくりと時間をかけて発酵させるので効率は落ちますが、「暁紫」の香りと味わいを引き出せます。
吉村 「暁紫」の原酒には、上品な芋由来の香り、独特のフルーティな香りがあります。その香りを大切にしたいので、貯蔵・熟成タンクの蓋を開ける時間をできるだけ少なくするよう、手早い作業を心がけています。また、タンクの容量に対して液量が少ないと空気との接触面積の割合が増えるため、できるだけタンクを満たす量を仕込んで、「黄金千貫」原酒と調和させる際はタンクに残さないようにしています。
前田 「黄金千貫」に比べると蒸溜時のアルコール収率もあまり良くないんですよ。何かにつけ手間のかかる芋ですが、お客様が求める味わいのためには、そうした配慮やこだわりこそが大切なものですからね。
部署も立場もこえて、全員がひとつになった。
原酒づくりが軌道に乗って、いよいよ[薩摩 こく紫]の商品化。
そして初出荷でしたね。
吉村 そこでまた一苦労しました。ラベルの材質や大きさが既存商品と違っていたために、従来のパッケージングラインではシワが出てうまく貼れなかったんです。試験製造では問題なかったのですが、いざ、大量生産を始めると通常では考えられないほどのラベルの不良率でした。ラインを調整した上でさらに人手を増やし、社長以下パートの皆さんも含めて工場全員総出で、新発売時に予定していた数量をつくりきることができました。
前田 お客様が最初に出会うのは、香りや味の前にラベル。ラベルは商品の「顔」ですからね。それを見て手に取っていただくわけです。当初、アサヒのマーケティング担当者に材質の変更を申し入れたところ、「ブランドを表現するために絶対に譲らない」と。こちらも、そこまで強い思いなら応えてやろうじゃないか、と燃えまして、号令をかけました。
吉村 現場の士気が一気に上がりましたね。商品の「顔」に傷をつけてはならない、全員の想いが結集した瞬間でした。それまで数々の試作はありましたが、実際に"新商品"として自分たちが生み出す、というのが久しぶりだったということもありまして。現在は、様々な改善・改良を経て、手間をかけながらもスムーズに製造できるようになりました。そして、全員でハードルを乗り越えた一体感は今でも皆の心に残っています。
初めての旨さを、責任を持ってつくり続けていく。
最後に改めて[薩摩 こく紫]に対する思いや評価をお聞かせください。
遠山 当初、「暁紫(アケムラサキ)」100%原酒は、個性が強くて定番商品としては難しいなと感じていました。ところが、"一部使用"に切り替えたサンプルを飲んだとき、直感的に「これはいける」と思いましたね。近年は製造技術が向上して、芋焼酎が随分飲みやすくなった一方で、個人的には物足りないと感じることもありました。その点を「暁紫」原酒の"一部使用"によって、「黄金千貫」原酒にさらに芋らしさと香りを加え、カバーしている。手前みそですが、本当にお客様に喜んでいただける味になったと思っています。
吉村 [薩摩 こく紫]の香りは、「暁紫」原酒ならではの柔らかさ、上品さを感じさせます。あまり芋焼酎に馴染みのない女性の方でも、水割りなどでこの香りと味わいを愉しめるのではないでしょうか。もちろん、芋焼酎ファンの方もこくと深みを十分に堪能できる。幅広いお客様に満足いただける新しい芋焼酎ですね。
前田 7月末に開催された、平成22年度の「姶良・伊佐地域特産品コンクール」食品部門(約40社が出品)で「奨励賞」を受賞しました。加えて、会場にいらっしゃったお客様方に「今までの芋焼酎にないおいしさ」と、高い評価をいただきました。本当に嬉しいことです。[薩摩 こく紫]には、この商品に関わるすべての人たちの思いがこめられています。私たちは、その意気を感じて、責任を持ってつくり続けていこうと思っています。
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