ぶどう畑通信

サントネージュワインのワイン用ぶどうをつくっている山形と山梨から、毎月のぶどう畑の様子を報告します。

2015 September 9

山形 〜蔵王山麓のぶどう畑から〜

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

山形 〜蔵王山麓のぶどう畑から〜

左:メルロ笠懸完了 中:シャルドネ笠懸完了 右:シャルドネUP

 長月、収穫の月を迎えました。暑かった夏でしたが、こちら山形では日中暑かった日でも、夜になり夕涼みに出てみれば、庭の隅から虫の音が聞こえて来る季節になりました。ちなみに、山形でのエンマコオロギの初鳴きは8月5日で、昨年より2日早いそうです。畑の草刈を行っている時に、まだ羽の生え揃っていない子供コオロギは見かけていたのですが、真夏のうちから鳴いていたとは気づきませんでした。もっと、自然に目を向けられる心の余裕を持ちたいものです。
 さて、ぶどう畑に目を向けると、収穫に向けて準備は着々と進んでいます。笠懸作業も終わり、また、ボルドー液の最終散布も終わり、ぶどうの房は笠を被り、おしろいも塗って化粧万全、旅立つ準備が整いました。ワイナリーに着いたら、立派なワインになって親孝行をして貰いたいものです。
 8月下旬から、ぶどうのサンプリングが始まり、1週間ごとに糖度、酸度、phを調べ、収穫適期を探って行きます。春先から高温少雨、空梅雨と、人にとっては極端な天候でしたが、振り返ってみるとぶどうたちのイベント(発芽、開花など)には恵まれていました。そんなわけで、約10日程生育が進んでいましたが、お盆頃から天候不順が続き、少し足踏みをしている状態です。
 まもなく、収穫時期になりますが、その前に「秋の長雨」と云う関門が待ち受けています。今年の梅雨のように「空」で終わって欲しいものですが、我々栽培者も気を抜かず、収穫直前までぶどうたちを見守って行きたいと思います。

(山形・南果連ワイン部 部長 渡邉義仁)

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

左:現在のシャルドネ 右:現在のカベルネ・ソーヴィニヨン

 7月下旬〜8月上旬にかけて、甲府では14日連続猛暑日を記録しました。7月上旬の9日連続降雨と併せて考えると、過酷なミレジム(ワイン製造年度)です。その間の8月5日にシャルドネがべレーゾンに突入。カベルネ・ソーヴィニヨンは猛暑の影響を受け8月24日に。シャルドネはほぼ例年どおりですが、カベルネ・ソーヴィニヨンは少し心配です。
 ぶどうにとっても人間にとっても厳しい2015年ですね。近年の気候を考えると最早驚くことではなく、毎年何かあることは想定していないとなりません。そこで、ぶどうを順調に生長させるために必要なことが、これまで培ってきた経験だといえます。
 昔はマニュアルどおりにいかないと、何がなんだが全くわからず、ぶどう畑も大変なことになっていたものです。しかし最近では畑でぶどうを観察し、そこからいろいろな判断ができるようになってきました。もちろん未だ初体験ということもあったりしますが・・・。
 ここ牧丘町、日本一の巨峰の丘は、にわかに色づいてきました。風は心地よい秋のものとなり、素晴らしい品質の巨峰が今年も収穫されることでしょう。それに負けない日本一のワインもこの地から必ず産出したいと思います。
 私はこの自社畑の栽培管理の他に、山形契約栽培地の原料購入担当でもあります。その契約栽培地、山形県上山産の佐竹畑シャルドネ2014が、今年「Japan Wine Competition(日本ワインコンクール)2015」で金賞を受賞することができました。同じ品種を栽培しているので、少し悔しい気持ちもありますが、20年以上素晴らしい品質のぶどうを栽培してきた畑と園主様なので、本当に素晴らしいぶどうを素晴らしいワインにできて良かったと思います。

   吸い込まれそうな高い秋の青空がこれから続くことを期待して、畑では房回りの摘葉を始めました。今月はこの畑のワインが発売になる月です。初リリースとして満足のいくものができたと感じています。これから毎年、皆様に愛されるワインを造り続けたいと思います。

(山梨:宮川養一)