ぶどう畑通信

サントネージュワインのワイン用ぶどうをつくっている山形と山梨から、毎月のぶどう畑の様子を報告します。

2012 March 3

山形 〜蔵王山麓のぶどう畑から〜

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

山形 〜蔵王山麓のぶどう畑から〜

左:まもなくすると切口から樹液が滴ります。(写真は樹液では有りません) 真ん中:ワイン畑側面雪の壁 右:まだまだ硬いぶどうの芽

今年は雪が多く寒さの厳しい冬になっています。先月号では多少積雪量が多い程度とお知らせしました。その後、除雪作業が追いつかない程の降雪量に見舞われ、隣の山形市は三十数年ぶりの大雪となり県内各地のいたる所で記録的な積雪量になりました。

ワイン畑にもドッサリ雪が降積り、ぶどう棚の雪下ろしを行いました。ぶどう畑(山の中)脇の作業小屋に至っては三回ほど屋根の雪下ろしを行いました。二月後半には積雪量は3分の2位に減りましたが豪雪のため例年よりは雪解けが遅れそうです。そのため今年は畑に消雪剤(炭を粉末状にした物など)をまいて、雪解けを早め春のスタートに遅れないよう準備を進めます。

南果連ワイン部では、三月上旬に平成23年度総会を開き、平成23年度のワイン栽培の締めくくりと平成24年度のワイン部の活動をスタートさせる予定です。
はじめに書きましたが、今年は豪雪からの始まりです。しかし、周りのベテラン農家の先輩方々からは「豪雪の年は豊作になる。」と自信に満ち溢れた言葉を耳にする機会が多々ありました。その言葉を胸に平成24年産ワインぶどう栽培を頑張って行きたいと思います。

(山形・南果連:木村 正男)

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

左:春を待つシャルドネの芽 右:剪定された枝の山と剪定されたカベルネ・ソーヴィニヨン(空に向かって枝が突っ立ってます)

極寒も幾分緩み始め、穏やかな日は鳥も賑やかになってきました。一雨ごとに春に近づいていくのがわかります。
温暖な日に雨が降ると土の香りがスゥーッと上がってきます。懐かしい感じと、どこか赤ワインにも似た香りがし、一瞬作業の手が止まります。思えば多大なる被害をもたらしたあの震災から1年、あの時も色々思い、作業の手が止まることがしばしばありました。
その時に作業していたこと、これは今でも忘れません。新しい苗木を一所懸命植えていました。何とも感慨深い作業であり、この時の苗木は1年経ち立派に育っています。まだまだ復興には時間の掛かることでしょう。天災には我々は勝てませんが、これらのぶどうの樹の様に力強く生きて行きたいものです。
剪定は問題のある樹もなく、順調に3月2日に終了しました。定植6年目を迎え、年を追うごとにその作業は大変になります。切り落とされた枝は山のように積まれています。これから細かく砕き、堆肥にしていきます。
長梢の1本仕立て(グューヨ・サンプル)を牧丘の畑では採用していますので、剪定された樹は主幹部近くから1本空に向かって突っ立っています。剪定しながら横の針金に誘引していけば合理的に作業ができるのですが、剪定時季は気温が低く枝も硬いため、折れてしまうことがあります。
今月末には樹液が流動し始め、剪定された枝の先から水が滴り落ち始めます。このときになれば枝も柔らかくなるので、結果母枝になる枝を90度倒して誘引します。
先日、私用でしたが東北地方の被災地を回ってきました。日本人の力強さを肌で感じました。あれから1年、2012年のぶどうも間もなく動き始めます。普通という言葉は嫌いですが、普通にぶどうを栽培できることを願っています。

(山梨:宮川 養一)