ぶどう畑通信

サントネージュワインのワイン用ぶどうをつくっている山形と山梨から、毎月のぶどう畑の様子を報告します。

2010  3  March

山形 〜蔵王山ろくのぶどう畑から〜

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

山形 〜蔵王山ろくのぶどう畑から〜

左:春を待つぶどうの木。 右:雪が溶けはじめた畑。

山形は、先月号でお話しましたが一番寒い季節です。

寒い月のはずなのですが、上旬は寒い日もありましたが、まとまった雪が降らず積雪量は増えませんでした。中旬からは気温が高く、雪の代わりに雨や春のような暖かな気温が続き、今まで積もっていた雪がみるみる溶けて、雪の下から青々とした雑草が顔を出し始めました。毎年の事なのですが、雪の下でもたくましく生きている雑草を見るとあらためて自然の力強い息吹を感じずにはいられません。雪解けは例年より早いですが、これから春の彼岸まで三寒四温を繰り返し、時には足踏み、時には早足で春がやってきます。

ぶどうは、まだ硬い袋に包まれている状態ですが、内には春のエネルギーを着実に蓄えて芽を出す準備を整えているようです。
私たち栽培者も、ぶどうの芽が出た時に、お互いの新芽(新梢)が干渉しないように枝を適切な間隔でぶどう棚の針金に誘引(テープや針金で固定する)していきます。この作業は、出たばかりの弱々しい新芽が春の強い風で折れることを防ぐのと、生育期間中、伸び伸びとぶどう棚に新芽を伸ばし、品質の高いぶどうを実らせるのにも一役買っている基本的な作業です。今は、地道な作業が続きますが、良いぶどうが実っている畑を想像しながら黙々と作業を進めています。

南果連ワイン部は、3月5日に平成21年度ワイン契約栽培者総会を開催し、平成22年度がスタートしました。会員皆が新たな気持ちで、春からの本格的な農作業に備えたいと思います。

(山形・南果連:木村 正男)

山梨 〜牧丘のぶどう畑から〜

剪定講習会の様子

秋に落葉した後、芽が再び発芽するには、一度冬の寒さに一定期間合わせる必要があります。この期間は自発休眠といいます。品種などによりそれぞれですが、2月中旬頃まで自発休眠の期間になります。自発休眠があけても自然の状態では気温が低いため、芽は活動できません。発芽適温になるまで休眠は続きます。この状態を多発休眠といいます。

2月の最終週は4月の陽気になった山梨県です。剪定も終了していませんので、これだけ暖かくなると少し焦りますね〜。多発休眠の期間ですから、気温が高い日が続くと、いつ活動し始めても良い状態になっています。私は焦り気味で樹はびっくりしているのではないでしょうか!?

剪定作業は予定どおりに進んでいます。2月中旬にはアサヒビール酒類技術研究所 ワイン&スピリッツ技術開発部のメンバー対象の剪定講習会も開かれました。昨年も行われましたが、5年目を迎える今年の枝の数や枝の太さには驚いていました。切り甲斐があります。シャルドネは終了し、カベルネ・ソーヴィニヨンも半分を切り終えました。異常が見られる樹もありません。

昨年末、山から一頭だけ逸れて現れた猪もご近所のかたの話では、ハンターにしとめられたようで、最近では現れた形跡は全くありません。農作物の被害はかなり深刻ですから、ご近所のみなさんホッとしています。

例年どおりですと今月末には水を上げ始めます。いよいよぶどう樹も動き出す時期になります。

(山梨:宮川養一)