みなさん、こんにちは。セルジュ・デュブスと申します。 本日はみなさんの前で、フランスワインについて、そしてジネステのワインについて語れることを誇りに思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私は1989年にはじめて来日して以来、すでに25、6回ほど日本を訪れています。日本の風土、食、文化、日本の方々に触れ合ってきて、私自身、日本という国に非常に強いシンパシーを感じています。
ですから日本という国で、ワインを通してみなさんと時間を共有できることをうれしく思います。
私は幸運なことに、ソムリエコンクールで何度か賞をいただいていますが、私の知識をみなさんにひけらかしにきたわけではありません。このセミナーを通して、ワインそのもの、あるいはジネステというワインについて、なにか新しい発見をしていただければと考えています。
では、さっそく白ワイン3本からはじめていきましょう。
このワインはAOCではなく、ヴァン・ド・ペイ(地ワイン)のカテゴリーに属します。正確には「Vin de Pays de L'atlantique」。いわゆる大西洋沿岸地域のヴァン・ド・ペイです。地域でいうと、ボルドーのあるジロンド県を中心に、シャラントやシャラント・マリティーム、ドルドーニュを含む、かなり広範囲なヴァン・ド・ペイとなります。ご存じのように、シャルドネはボルドーの主要品種ではありませんが、アトランティック地域では広く栽培されています。
ヴァン・ド・ペイですから、当然価格帯は手頃なものになります。とはいえ、ジネステが手がけるわけですからクオリティーは高い。それが「ジネステ・セレクション」の最大の魅力ですね。
では、シャルドネをテイスティングしていきましょう。色は輝きがしっかりとしたストローイエロー。香りはすっとして気持ちがいいですね。エルダーフラワー、青リンゴ、若干のトースト香、そしてやさしくピュアな香りがします。
口に含むと、冷たくすっきりとした印象です。しかし攻撃的なところはありません。あくまで明るくクリーンですね。ノドの渇きをいやすフレッシュネス。そしてクリーンなこと。この2つが最大の特長です。それを活かすために10℃前後でサーヴしてみました。あまり冷やしすぎるとこの香りが閉じてしまいますから。
お料理は「豆富田楽〜白田楽味噌 黒胡麻 振り柚子」を用意しました。味噌が少し甘いぶん、口のなかを支配しますが、ワインのフレッシュさが徐々に馴染んでいくかと思います。なかなか面白い組み合わせですよね。