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焼酎よもやま話

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第九夜 場所が変われば、飲み方変わる 焼酎の飲み方
オン・ザ・ロックやストレート、お湯割など、焼酎の飲み方はさまざま。その時々の体調や気分に合わせて飲み方を選ぶことができるのも、焼酎が愛されている理由のうちのひとつといえそうです。では、焼酎発祥の地とされる九州地方では、どんな飲み方がされているのでしょうか。その土地ならではの独自の飲み方や、長年引き継がれているユニークな飲み方などを、ここではご紹介しましょう。
一日の疲れを癒す 鹿児島県人の「ダレヤメ」
夕方、日も暮れてくる頃、鹿児島県人の間で合い言葉のように使われる言葉が「ダレヤメ」。「ダレ」とは「疲れる」こと、「ヤメ」とは「止める」ことで、つまり一日働いた疲れを焼酎で癒そうということで、晩酌や飲み会を意味する言葉です。このダレヤメで飲まれるのは、お湯割が主流。ロクヨン、もしくはゴーゴーから飲み始め、徐々にヨンロク、サンナナと薄めていきながら、ゆっくりと焼酎を楽しみつつ、一日の疲れを癒しているのです。また、飲む焼酎の量はだいたいが二合までとなっており、それ以上飲むことは「飲ん方(宴会)」となり、晩酌とは区別しているそうです。

また、「ダレヤメ」は鹿児島のみならず、九州地方の各地で見ることができるそう。例えば、宮崎では「ダレヤミ」、長崎県や熊本県では「ダリヤミ」となり、それぞれの地域により呼び方も微妙に変わります。九州地方に住む人々にとっては、焼酎は毎日の生活に欠かせないもの、そんな背景が「ダレヤメ」という言葉から偲ばれますね。
仲間が集まれば、はじまる 沖縄・宮古島の「オトーリ」
「オトーリ(お通り)」とは、沖縄県・宮古島に伝わる風習で、親戚や友人などが集まると必ずといっていいほどはじまる宴会のことを指します。まず男たちは車座になって座り、そこへ泡盛がなみなみと注がれたグラスが順々に回ってきます。受け取った人は、近況報告や踊りなどを披露し、泡盛をぐいっと飲み干し次の相手にグラスを渡します。これが夜通し、エンドレスに続くのです。例えば途中で寝てしまった人がいたとしても、また起きてこの宴に加わるというから、驚き。楽しくにぎやかな「オトーリ」は、南国・沖縄ならではの飲み方として、今でも人が集まるとはじめられる習慣です。
大切なお客様は大盃で迎える 与論島の「与論献奉」
与論島に伝わる「与論献奉」は、島を訪れる人々をもてなす最大級の歓待方法。直径30cmはあろうかという朱塗りの盃に焼酎をなみなみと注ぎ、訪れた客に捧げます。ちなみに30cmの盃といえば、一升や二升の酒が入ってしまうもの。もちろん普通の人は飲みきれるはずがありません。客が飲み残した分は、主人が飲み干します。客が複数いるときは、その人数分繰り返さなければなりません。主人がお酒に弱いときは、なんと替え添え人まで頼み、一滴残らず飲み干していたそうです。
 
空の盃をカンカン鳴らす 宮崎ならではの「爪かんかん」
宮崎に伝わる飲み方に、「爪かんかん」というものがあります。乾杯した盃をぐいっと飲み干したら、左手の親指の爪にあて「カンカン」という音をたて、盃が空になった事を示すというもの。この盃を今度は右側にいる人に渡し、宮古島の「オトーリ」同様、全員の乾杯が終わるまで続くそうです。
差しつ差されつ、二杯いただく 熊本県・球磨地方の「かさねて」
熊本県・球磨地方では、相手のお猪口に酒を注ぐときは、一杯では終わらず「かさねて」ともう一杯注いでから返杯させるという風習があります。つまり、お互いお酒をすすめるたびに、二杯ずつ空けなければいけないということになります。球磨地方を訪れ現地でお酒を飲む機会があるという方は、ぜひとも覚えておきたいものですね。
酒席を盛り上げる遊び 「ナンコ」
また、鹿児島県には「ナンコ」と呼ばれる酒宴での遊びがあります。慶長三年島津義弘が朝鮮から帰国した際に広めたといわれています。ナンコがはじまるのは、ある程度焼酎が入ったころ。ナンコ盤を前にふたりが向き合います。お互いが三本のナンコ球(長さ10cmほどの箸などを使う)を後ろ手に隠し、気合いとともに右手を突き出し、相手がナンコ球を何本持っているか、または双方合計の本数を言い当てるというゲームが「ナンコ」です。ナンコをするときには必ず審判役がいて、お盆に焼酎をついで勝負を見守っています。そして、勝負に負けると焼酎を飲まなければいけません。また、勝った人にも「花」と称して献杯することもあるそうです。こうした遊びは、酒宴を盛り上げ、お客との親睦を深めることに一役買います。

いずれの風習もお酒に弱い人が聞いたら卒倒しそうなものばかりですが、ここに紹介した飲み方は、焼酎を愛するがゆえに生まれたもの。その根底には、大切な仲間と楽しく・おいしく焼酎を飲みたい、そんな思いが込められています。それぞれの土地の焼酎を飲む時、その土地においての飲まれ方を思い出してみて、酒の肴にしてみてはいかがでしょうか。くれぐれも無茶な飲み方を真似して、飲み過ぎるのだけは注意しましょう。
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