原料やアルコール度数などの基礎知識をご紹介。テキーラは樽で熟成したものもあり、
ショットで飲むだけではなく、ゆっくりと味わうことができる芳醇なお酒です。
原料やアルコール度数などの基礎知識をご紹介。テキーラは樽で熟成したものもあり、
ショットで飲むだけではなく、ゆっくりと味わうことができる芳醇なお酒です。
英語で「ブルーアガヴェ」(正式名/アガヴェ・アスール・テキラーナ・ウェーバー)という、竜舌蘭(リュウゼツラン)の一種が主原料。硬く鋭い葉の根元にある、長い年月をかけて育った大きな球茎を掘り起こして使います。収穫された球茎は、ひとつ約30kgから大きなものでは100kg近いものもあり、見た目がパイナップルに似ていることからスペイン語で「ピニャ」と呼ばれます。
アガヴェはサボテンではありません。サボテンは糖分が少なく、お酒をつくるのが難しいと言われています。一方、アガヴェは約200種類があると言われ、一部の品種から醸造酒や蒸溜酒がつくられます。その中でもテキーラは、認定機関の規則によりメキシコ国内の限られた地域で生育した「ブルーアガヴェ」を51%以上使用しなければなりません。
クエルボの蒸溜所があるメキシコ中西部・ハリスコ州の地名「テキーラ」に由来します。この地で良質のブルーアガヴェを使ってつくられた蒸溜酒は特に評価が高く、「テキーラ」と呼ぶようになりました。現在では、「シャンパン」や「コニャック」と同様、原産地呼称として世界で認められており、メキシコ国内でも認められた5州以外は「テキーラ」を名乗れません。
テキーラのアルコール度数は、認定機関の規則で35度〜55度と決められています。非常に強いお酒だと勘違いされていることもありますが、ウイスキーなどと同じくらいのアルコール度数。むしろ、他の蒸溜酒の方が度数の高いものがあります。
キンキンに冷やしてショットグラスで飲んでおいしいテキーラもあれば、脚付きのグラスで香りと味わいをゆっくりと楽しみたいテキーラもあります。ロックやハイボール、カクテルにしてもOK。テキーラの種類やその日の気分、料理などに合わせて、幅広く楽しめるお酒です。
暑いメキシコ伝統のスタイルで、塩はテキーラの甘みを増幅させ、ライムはアルコールからのどを守ると言われてきました。熟成した芳醇で甘いテキーラには必須ではありませんが、テキーラと相性がよいのは確か。テキーラの種類や季節、飲み方に応じて、ライムやレモン、少量の塩を合わせて楽しみましょう。
原料の面ではブルーアガヴェを100%使用したテキーラと、少なくとも51%以上を使用し、サトウキビ由来の糖蜜などを加えて製造したテキーラに分けられます。さらに、樽熟成の期間や産地によっても分類されます。
樽熟成による呼び名の規定です。テキーラはウイスキーのように樽貯蔵を施すものがあり、フレッシュな味わいのブランコからまろやかに熟成したアネホまで楽しめるのも大きな魅力です。