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[カンパネラ]ビジネスパーソンにひらめきの鐘を

カンパネラとは

ビジネス書では語られない「職場人間学」

【職場人間学】LINEの既読スルーに怒る本部長、戸惑う部下 メールに電話にLINEに…混乱するコミュニケーションのマナー

文:田代真人 写真:石塚龍彦

01.07.2016

LINEで「遅れます」→「そういう連絡は電話だろ!」

さて、「7品のお試しコース」、最後の肉は秘伝の塩だれでラムを揉んだという「塩だれもみもみ焼き」だ。これも絶品。この料理が提供されるとモヤシの食べ放題も終了というシステムだが、もう十分。と思っていたら、大町が追加でこのお店の人気メニュー「炙りラム」が食べたいと言って注文してしまった。

「その本部長がね、このあいだ怒っててね。その理由がまたおもしろいんだよね」

「どうしたの?」

「ウチのメンバーがね。電車が遅れて会議に間に合わないってのをLINEで伝えてきたんだよ。そうしたら本部長が『そういう連絡は電話だろ!』って怒っちゃって」

「なんだそれ??」

「なんか本部長なりの使い分けがあるみたいなんだよね……」

「まぁ、会社によっては、いまだに電話至上主義的なところもあるからね。伝達ツールの進化の過程をたどればわからないでもないかもね。

まずは据え置き型の電話があった。90年代から携帯電話が普及していき、電話がパーソナルなものになっていったわけだよね。そうして電話が個人に紐付いていった。

一方、手紙はもともとパーソナルなものだったわけだよね。でも速報性はなく、ただの文書をやりとりするツールだった。それがメールになって文書のやりとりに速報性が加わった。そこで電話の代わりにも使えるようになっていったんだよね。

そう考えるとメールってのは携帯電話の役割を持ち、手紙の役割も持っているツールってわけ。だから本来ならメールで連絡するのは間違いではないはずなんだよね」

「でもLINEじゃダメってことかな?」

「いやいや、そんなことはないよ。だってメールだと読んだかどうかわからないじゃない。その点、LINEは“既読マーク”が付くわけだから、合理的に考えればLINEのほうがいいんだよね」

「たしかに。じゃあ、なんで本部長は怒るんだろう?」

最近、ネット掲示板などでよく「遅刻したときにLINEで連絡するのはマナー違反か?」という問いかけが見られる。ほとんどの回答は“マナー違反である”というものだ。しかし、合理的に考えてみれば、そうとも言えないのではなかろうか。

年配の人は若いころからのマナー教育で「連絡は直接、電話で」と教えられてきたのだろう。ただ、若いころから数えれば、すでに20〜30年は経過しているはずである。20〜30年と言えば、ITの世界では大きく進化する時間だ。その間に出てきたサービスやツールがそれまで教えられてきた常識を覆すことがあってもそれは当然のことだろう。

ただ人間の意識がそうさせない。身体に心地よく植え付けられた慣習からはそう簡単に抜け出せないのだ。そこからちゃんと抜け出し、合理的に考えられるかどうかも、これからのリーダーに必要な能力だろう。

炙りラムはジンギスカンとは違い、上品な盛り付けだ。これこそ喰らうと言うよりつまみに最適。僕らのLINE談義はまだおわりそうにない。

《大町編・続く》

田代 真人(たしろ・まさと)
編集者・ジャーナリスト。株式会社メディア・ナレッジ、株式会社マイ・カウンセラー代表。(社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。駒沢女子大学、桜美林大学非常勤講師。
1986年九州大学機械工学科卒業。その後、朝日新聞社、学習研究社、ダイヤモンド社と活躍の場を変え、ファッション女性誌からビジネス誌まで幅広く取材・編集。2007年メディアプロデュースを専業とする株式会社メディア・ナレッジを創業。同時に株式会社マイ・カウンセラーの代表就任。著書に『電子書籍元年』(インプレスジャパン)、構成作品に『もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら』(日経BP社)がある。

こちらのコンテンツは日経BP社とアサヒビールの共同運営メディア「カンパネラ」より転載しております。

転載元URL:http://business.nikkeibp.co.jp/atclcmp/15/272043/121100012/

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