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[カンパネラ]ビジネスパーソンにひらめきの鐘を

カンパネラとは

ビジネス書では語られない「職場人間学」

【職場人間学】「かまって症候群」とは? 課長に嫌われていると思い込んでいる入社2年目の若手社員の場合

文:田代 真人

12.01.2014

職場の問題は酒場で解決できると信じるコンサルタント・田代真人氏。相談者は課長に嫌われていると思い込んでいる入社2年目の若手社員。田代氏はどう対応する……?

あらゆる問題は酒場で解決できる。30年以上のビジネス生活で得た実感だ。別に酒に強いわけでもない。ただ酒場のあの雰囲気は人を楽観的にする。一人で飲んでもいいが、二人酒もまたいい。

僕の仕事はコンサルティング。有り難いことに営業することなく、さまざまな業種からお仕事の依頼をいただく。しかし悩みの種は、というほどの悩みでもないが、産業カウンセラーの資格を持っているので、経営者や部課長はもとより新入社員からも相談されることが多い。実は本業よりもこちらに取られる時間が多いのだ。さて、今日の相談は……?

「課長に嫌われている」

「私、課長に嫌われていると思うんです」と突然切り出す川田恵子さん。毎月コンサルをしている不動産賃貸会社の窓口で働いている。入社2年目。未上場の会社だが、中堅で業績も伸びている。ただ、全支店に新入社員が配属されるほど新卒はいない。だから川田さんにも後輩はまだいない。

僕が通常の仕事を終えてオフィスを出ようとしていたときだ。いつも「こんにちは。元気?」などと挨拶を交わしていた彼女がエレベーターの前で「今度飲みに連れて行ってください」と言う。

社交辞令には笑顔を返すくらいでいい。「『また』と『今度』は二度と来ない」と言われるほどなのだから。だが意地悪な僕はとっさに「今夜空いてるよ」と応えた。

「あっ! 私も大丈夫です!」と思いがけない返事。瞬時に「今度」が実現することとなった。

その夜、待ち合わせのカジュアルなバーに現れた彼女。この店は食事のメニューも多く美味しいことで評判だ。だから1軒目から使える店。入口近くの混み合う立ち飲みカウンターを通り過ぎて、奥の小さなテーブル席でバスペールエールを飲んでいた僕の前に座った。

バスペールエールは英国王室御用達の伝統あるイギリスのエールビールだ。芳純な香りとほんのりとした甘味が舌を喜ばせる。

彼女の不動産賃貸会社では、窓口担当は皆、制服を着用している。彼女もそうだ。

だから、目の前に現れたときはいつも見慣れた制服ではなく、私服だったので、少し僕は戸惑った。

とはいえ、私服と言っても決して華美ではなく清潔感あふれるファッションで、こちらの戸惑いも最小限だ。

「お待たせしてごめんなさい」

「いやいや、僕が先に来ただけ。我慢できなくて飲んでました。なに飲む?」

「私はハイボールで」

「あっ、ここのハイボール美味しいよ。僕も2杯目に飲むつもり」

しばらくしてハイボールが届く。ここのハイボールはキンキンに冷やしたウイスキーと炭酸水をきれいに磨かれたグラスに注いでくれる。氷はない。ちょっと濃いめなので気を付けて呑まないと急激に酔いが回る。

彼女、知ってて頼んだのだろうか?

写真/石塚龍彦(以下同)

とにもかくにも乾杯だ。軽くコップを触れさせた。

「このハイボール、氷入ってないんですね?」

「あれっ? 知らなかったの?」

「なんですか?」

「いや、ここのハイボールはウィルキンソンという、ちょっと強めの炭酸水を使っていて、ウイスキーも炭酸もキンキンに冷やしたものを一気に混ぜているから、氷はいらないんですよ」

「でも美味しいですね」

「温(ぬる)くなっていくから、早めに呑まないと美味しくないんだけど、かといって、一気に呑むと酔いが回るから気を付けて!」

「あっ、はい」

「ところで仕事はどう?」

「それが……」

ありゃ、なんともいきなりの相談モード。単なる愚痴ならいいのだけど……。

こちらのコンテンツは日経BP社とアサヒビールの共同運営メディア「カンパネラ」より転載しております。

転載元URL:http://business.nikkeibp.co.jp/article/campanella/20141121/274159/

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