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Vol.14

<洞口健一 プロフィール>
京都大学農学部卒。2002年、アサヒビール株式会社酒類研究所配属。07年、フランス・ボルドー大学ワイン醸造学部DUAD受講、Diplome Universiaire d'Aptitude a la Degusutation desvins(ボルドー大学公認ワインテイスターまたはワイン利酒適正資格)を取得、「ジネステ」「シャトー・シトラン」「シャトー・グリュオ・ラローズ」などで研修後、08年12月に帰国。現在アサヒビール株式会社酒類技術研究所ワイン&スピリッツ技術開発部勤務

疑問

こんにちは、何もわからない者です。普通、食べる葡萄って、大きなブドウ棚を作ってますが、なぜ、ワイン用の葡萄は、1本の木だけなのでしょうか?収穫の為ですか?作業がしやすい為ですか?

回答

ブドウの栽培方法には大きく分けて棚栽培と垣根栽培があります。両者の大きな違いはブドウの枝を伸ばす方向にあります。棚栽培では枝を水平方向に伸ばすのに対し、垣根栽培では枝を垂直方向に伸ばします。垣根栽培は棚栽培に比べて、1本の木から収穫されるブドウの数が少ないことから、ワイン用として良質な凝縮感の高いブドウが得られると言われます。このため、ヨーロッパを始め、世界中のワイン用ブドウの栽培には一般的に垣根栽培が用いられます。
一方、日本では伝統的に棚栽培が主流です。ブドウ狩りに行かれたことがある方にはお馴染みですね。日本で棚栽培が多い理由は、日本の気候風土にあると言われています。棚栽培はブドウの房が比較的高い位置(地面から1.5mくらい)になります。日本ではブドウの生育期間(春から秋)にかけて雨が多く、ブドウはカビなどの病気に侵されやすい環境にあります。カビなどの病気は雨滴が地面にあたり、その跳ね返りが房につくことで感染すると言われています。従って、雨の多い日本では、ブドウの房をなるべく地面から離す方が良いとされ、伝統的に棚栽培が採用されていました。しかし近年、栽培技術も進歩しており、日本でもワイン用ブドウの栽培に垣根栽培を取り入れる生産者が増えています。
今後もワイン用のブドウには垣根栽培を採用する生産者が増えることが予想され、それに伴い日本ワインの品質もさらに上がっていくと思われます。

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