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焼酎よもやま話

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第六夜 酒器、あれこれ
お気に入りの焼酎や飲み方を覚えたら、つぎにこだわりたいのは、酒器。風味豊かな焼酎を生み出している九州地方には、ユニークな酒器がたくさんあります。焼酎が2倍にも3倍にも美味しく・楽しくなる、個性溢れる酒器の数々をご紹介します。
焼酎好きなら是非手に入れたい 鹿児島の「黒ジョカ」
焼酎通に人気の飲み方、“燗”。この燗をするときに使うのが、鹿児島県の酒器「チョカ」です。チョカとは、平べったいボディに短い脚が3本ついた土瓶の一種。漢字では「茶家」もしくは「千代家」と書き、琉球の「茶家(チャーカァ)」がルーツといわれています。一般的に知られている「黒ジョカ」は、薩摩焼の陶器で黒色をしたものですが、高級バージョンとして白薩摩の「白ジョカ」もあります。
黒ジョカに入れる酒は、割り水した焼酎(注:焼酎は、飲む前日に焼酎6:お湯4など、自分の好みの割合で割り水したものを使うとよいでしょう)。その黒ジョカを囲炉裏の端や火鉢の灰の上に直接置き、ゆっくりと人肌ほどのあたたかさに温める(注:黒ジョカを温める際、絶対に電子レンジを使用しないでください)。そうすることで、酒器の中で対流が起こり焼酎に含まれる雑味成分が飛び、焼酎と水がよくなじみ、まろやかな味わいと香りをじっくり味わうことができるのです。独特のあの平べったいボディは、そのときに倒れないためにとか、熱の伝わり方を早くするためといわれています。また、温め過ぎると焼酎のコクや香りが変化してしまうのでご注意を。
ちなみにこの黒ジョカ、使い終わっても水洗いはしません。焼酎の味が酒器に染み込むようにと、使い込んでいくのです。黒ジョカを使い込み、育てるのも、酒好きならではの楽しみといえそうですね。
宴会に欠かせない 沖縄生まれの「カラカラ」
徳利のような形をしながらも胴部分は丸く、そこに急須のような注ぎ口がついている酒器が「カラカラ」。沖縄から薩摩に伝わった酒器といわれています。北上するにつれて背が高く、胴部分がスマートになり、素材も陶器から磁気に変わって、華やかな色柄ものが作られるようになりました。
「カラカラ」という名前の由来は、いくつかあります。昔に作られたものには中に小さな陶の玉が入っており、お酒を注ぐたびにカラカラと音がしたからというものや、宴会のとき空の酒器を渡すのは失礼にあたるので、中に酒が入っているかどうかカラカラと振って試したからだともいいます。また、沖縄では「借りる」ことを「カラ」というため、宴席で酒器を回してもらう際に「カラ、カラ」といったからだともいわれています。いずれにしても、人が集まり焼酎を楽しむシーンには欠かせない酒器だったようです。
まだまだあるユニークな酒器 宮崎の「鳩ジョカ」、熊本の「ソラキュウ」
宮崎には「鳩ジョカ」=「鳩徳利」と呼ばれる酒器があります。これはチョカの変形、もしくはカラカラの変形とも言われています。徳利が横に寝そべったような形をしており、口の部分がやや上を向き、背の部分に持ち手がついている。その形が、鳩が脚をたたんで座っているように見えることからその名がついたそうです。

猪口でユニークなのは「ソラキュウ」。猪口の先が尖っており、まるでコマのような形をしており、テーブルに置くところりと転がってしまいます。ですので、お酒を注がれたら飲みきるまで置くことができません。「そら」と差し出されたら、「キュッ」と飲み干す。そのことから、「ソラキュウ」と名がついたそうです。また、このソラキュウの底に小さな穴があいているものもあります。これは酒がこぼれないように指で穴を押さえながら、きゅっと飲み干すものです。酒好きな熊本人が作ったユニークな酒器ですが、飲み過ぎには注意したいものです。

このような多種多彩な酒器が生み出されているのも、昔より日本人が焼酎というお酒を心から愛しているからといっても過言ではないでしょう。美味しい焼酎+こだわりの酒器で、毎晩の晩酌もより充実したものになりそうですね。
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