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| 飲み慣れた方には野暮をいうようですが、バーでのひとり酒というのは、お連れさんと飲むのとはまた別の楽しみがあるものですよね。 |
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リラックスしていたからとて誰の気分を害するでもありませんし、あまりに混んでいる時間帯は別としても、お連れさんがいるときには気兼ねしてなかなか話しかけづらいバーテンダーと他愛のない話に興じることもできます。
メニューやバックバーをじっくり眺めていられるのもひとりのときの特権ですから、飲んだことのないお酒を探してみたり、ボトルの選択にお店の個性を感じてみたり。
ひとり飲みのときは、もちろんそれしかないからというのも本当ですが、バーの雰囲気やお酒そのものをストレートに楽しむことができるといえましょう。
そんなとき、なにを飲むかというのは意外とむずかしい問題です。
はじめて入るお店なら、〈ギムレット〉のように、自分がよく飲んでいるスタンダード・カクテルを試して、お店の味くせ(辛口好みの店なのか、まろやかさ重視の店なのか、等々)をたしかめるというのが常道でしょうが、それで自分の好みにあうと知って、何回か通うようになってからも、同じ、いつも飲んでいるスタンダード一辺倒というのでは、そのバーの魅力の何十分の一しか楽しんでいないようで、ちょっともったいないかも。
もちろん「リラックスするために行くのだから、お酒もマンネリでいい」という方がいつもの一杯を楽しむことを否定するわけではありませんが、もし、たまたま今日はひとりだけれど、ふだんはお連れさんとばかり飲んでおられるとか、バーに来たらなにか楽しいことがあるんじゃないかと思って飲みにきたとかいうのでしたら、一本槍のハードボイルドを気取るより、こんなときでもないと飲みそうもないもの――メニューを見ないと思い出せないような珍品や、自分の口にあうかどうかわからないお店のオリジナル・カクテル――を試してみた方が、世界が広がるのではないでしょうか。
たとえば、〈ドゥ・リギュール〉。1920年代の昔からあるわりに知られていないのは、冷やすと固まりやすいこともあってカクテルには使いづらい蜂蜜が入っているからなんですが、シロップとは違う深みは一飲の価値はあると思いますし、ここでは新しい飲み方のひとつとして、〈ウィスキー・オレンジ豆乳〉をはじめとする豆乳を使ったカクテルをいくつかご紹介しています。牛乳割りとはまたひと味違うものに仕上がりますが、いかがでしょう?
まずはバーテンダーの説明を聞きながら自分で試してみるもよし、大勢でわいわいいいながら飲むときのネタとして取っておくもよし。
ひとりの時間を上手に過ごすのも大人の教養だと思いますよ。 |
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